F&Aレポート
F&Aレポート 2022年9月10日号 Presented by Aquarius Intelligence Institute Inc.
コロナ禍の運動不足を解消!!ラジオ体操は3分間で400個の筋肉を動かす!〜その歴史と効果
「ラジオ体操」といえば、夏休みの朝を思い出します。首からカードをぶら下げて寝ぼけ眼で近所の公園に集まり、なんとなく体を動かしていましたが、子供心にものすごく『めんどくさい』と思っていました。今は、高齢者が地域の健康活動として参加しているのをよく見かけます。
日本国民なら知らない人はいない「ラジオ体操」。わずか3分間の体操ですが、そこには人間の全身の筋肉600個のうち400個を動かす動きがあると知り驚きました。
また、ラジオ体操を続けている人とそうでない人では、脂肪燃焼効果や体力年齢に大きな差が出ることも明らかになっています。
ジョギングやジム通いはなかなか続きませんが、時間とお金をかけずにいつでもどこでも誰でもできる「ラジオ体操」。今はスマホの専用アプリもあります。「やらされる」ラジオ体操から、「自らやる」ラジオ体操へ。コロナ禍の運動不足を解消するにはもってこい!!見直す価値は大いにありそうです。(参考資料 かんぽ生命)
1、ラジオ体操の5つの健康効果
ラジオ体操を継続的に実践している人を対象に調査、研究を行なった結果、「体内年齢」は男女共約20歳若く、そのほかにも「血管年齢」「呼吸機能(肺年齢)」「骨密度」など健康状態を示す数値が良好であることが明らかになっています。
- 全身運動による基礎代謝UP、血管年齢の若返り
- 新陳代謝の向上による脂肪燃焼効果、体力年齢の若返り
- 血行促進の向上による首・肩のこり、腹痛の予防、解消
- 屈伸運動や跳躍運動による骨粗鬆症の予防
- 目標を設定することによる活動力の向上
ラジオ体操の起源は、1925年アメリカのメトロポリタン生命保険会社が体操を考案し、ラジオ番組で放送したのが始まりです。国民の健康維持と健康意識を向上させることが目的でした。
日本では、この健康体操を参考にして1928年から昭和天皇の即位を祝う事業の一環で「国民保険体操」の名前で全国のラジオ放送が開始されました。人々はラジオから流れる体操に親しみを込めて「ラジオ体操」と呼ぶようになったそうです。
ラジオ体操の発祥地は諸説ありますが、千代田区立佐久間公園と言われており、放送が始まってから全国に先駆けて子ども達を集め、早起きラジオ体操会を発足させました。
1929年、国民の体力向上と健康の保持・増進を目的として第一体操が考案され、ピアノ伴奏にのせて指導を行うラジオ番組が全国に向けてスタートしました。
3、効きどころを知って、正しい動きをしよう!
(1)ラジオ体操第1「腕を振って脚を曲げ伸ばす運動」←かかとの上げ下げがポイント
<効果>
血行促進:冷え性の改善、むくみ予防・解消 筋力交換:転倒防止
はじめの姿勢は、胸の前で腕を交差し、かかとを引き上げた「つま先立ち」からスタート。腕を横に振りながら腕の曲げ伸ばしをします。このときに「つま先立ち」のまま行うのがポイントです!腕を振り下ろすときに一旦かかとを下ろし、すぐにまた上げます。
(2)ラジオ体操第1「腕を回す運動」←体の正面に腕で大きな円を描く
<効果>
肩関節の柔軟性UP:肩こり解消、首の疲れ解消
胸の前で腕を交差させたところから、腕を外側と内側に円を描くように回します。ここではかかとは上げません。肩や腕の力を抜き、遠心力をつかって大きく回します。回しやすい方向ではなく、真横、真上を通過するよう大きく回します。
「ラジオ体操」は誰でもできる簡単な動きに見えますが、ポイントを押さえてきっちりやると意外ときついということがわかります。起床後のストレッチやスポーツ前のウォーミングアップにも有効です。たかが3分ですが「継続は力なり」です。お試しください!