F&Aレポート

F&Aレポート 2014年9月20日号     Presented by Aquarius Intelligence Institute Inc.

一流の人の相手をたてる会話

 「どうして、オレの言ったとおりにやらなかったんだ?」
 「いや、やろうとしたんですが、事情が変わって、、、(最後まで言わないうちに)」
 「だから、オレは、前から言ってただろう!(延々つづく)」
 「いや、ですから、それをやろうとして、、、(また、最後まで言わないうちに)」
 「おまえは、わかってないよ。仕事っていうのは(また延々つづく)」

 相手がまだ言い終わっていないのに、すぐに会話の主導権を奪ってしまうというのは、まったく強引な話し方です。マナー違反です。こんな話し方では信頼も失せてしまいます。

 一流のビジネスマン(ビジネスマンに限らずですが)になるには、まずきちんと話を聞くことです。まずは相手を立てて、自分の言葉を使います。

 ホテルオークラでは、こんな教育がなされています。

お客様「すみません。水ください」
ホテルスタッフ「はい、かしこまりました。水でごさいますね」

お客様「あの、お冷やお願いします」
ホテルスタッフ「はい、お冷やですね」
 お客様の言葉をそのまま使うというのが基本のルールになっています。これが「お水ください」と言われて、「お冷やでございますね」と言われると、お客様はどんな気持ちになるでしょうか。自分の言葉が一度否定されて、変換されると怒る人はいないにしても、「自分の言い方がおかしかったのか?」などと、不要な心配をするかもしれません。

 自分の言葉をそのまま受け止めてもらえるのは、安心感と信頼感につながります。ささやかなことかもしれませんが、こんな細やかな対応にこそ、相手を立てるという思いやりの気持ちが表れるのでしょう。そして長年、一流ホテルとしての認知につながっているのでしょう。(参考図書:一流になる人のビジネスマナーの本 西出博子著


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