ボストーク -- Boss Talk --

湊町レター Letter From Minato-machi 2013年12月1日 30

 12月です。夏から冬になりました。突然街路樹は紅葉し、散って行きました。シャツ1枚から、パーカーを1〜2週間程度着て、あとはもう冬支度でした。秋ってどんな季節だったのでしょうか?

 そんな冬の到来ですが、今年も残すところあと1ヵ月。年齢を重ねるとともに、月日が流れていくのは早く感じますが、今年は今までの倍くらいの早さで時間が過ぎていったように思います。最近売れてる、堀江貴文(ホリエモン)の「ゼロ」という本に、「人生は時間でできているから無駄はできない」という趣旨の文章がありますが、本当にその通りだと思います。

 その忙しさの原因の一つは、税理士会の関連団体のシステム構築に忙殺されていたことです。基本的な仕様の作成と業者選考を経て、実際の開発から稼働するまで約2年。その仕上げが、12月2日(火)のオープンの日でした。この2年間のシステム開発の経験を通じて、普通の税理士業務では実感できないことがありました。整理するとこんなことではないかと思います。

1.チームの大切さ
 組織で使用するシステムは、仕事の現状を分析して、改善できる余地を探し、それを前提にシステムを考えます。詳細設計からプログラミングと進んで行きますが、1人で作り上げることはできません。いろんな角度からのチェックが必要です。細かく技術的な問題を見る人、全体を見る人。あとは、そのチームをどうまとめるか?です。妥協せず、しかし議論を重ねて解決策を図る必要があります。

2.システムは組織の根本と繋がっている
 販売管理にしても、経理にしても、今の仕事をコンピュータにさせるだけだと言われることがありますが、これは違います。組織としての個性を配慮しながら、まったく別の視点で作り上げていきます。そのような意味で、前向きな会社のシステムは、保守的な会社のそれよりも仕事に貢献するものが出来るいうのが実感です。

3.評価の難しさ
 作り上げたら、それを評価しなければなりません。自分で要求した仕様なのに、それが実際は難しいのです。ましてや、完成までの過程を知らない人にとっては、とんでもなく難しいことです。システムに限りませんが、人様が作ったものを安易に批判してはいけないなと感じます。特にユーザーインターフェイス(UI)というのがそうです。ボタンの配置、色、デザイン等々。作られたものを見て、勝手に感想は言えますが、ゼロから作っていくって大変なことです。

 ともかく、私にとって、忙しかった分、得られたものも大きかった年でした。