ボストーク -- Boss Talk --

湊町レター Letter From Minato-machi 2013年11月1日 29

 11月です。最近は10月までクールビズという会社も多いですが(税務署も同様です)、衣替えと同時に秋が到来したという変な感じと感じてる人も多いのではないでしょうか。
 プロ野球の日本シリーズが終わりました。結果は、楽天イーグルスが球団創設以来の日本一、東北に初の優勝をもたらしました。巨人が負けるとなぜこんなに盛り上がるのか、そんなことはともかく、311の反対の113で優勝となったのも、偶然ではないような気がします。
 ところで、最近マスコミを賑わせている話題です。

  • ブラック企業:サービス残業等を半ば強制的に強いて、従業員を使い捨てにする 企業のこと
  • 問題融資:暴力団等の反社会的組織(人)に対する融資
  • 虚偽表示:ホテル・旅館やスーパー等の食品の表示を誤っていること
 これらの共通点は、法律に違反していると言うことです。法律は守らなければなりません。組織にはルールがあり、それを守ることで規律が維持されるからです。その通りですが、皆さんは本当に法律を守っていますか?
 先月、ニュージーランドに行ってきました。この国の速度規制は、高速道路を含む郊外は時速100q、市街地は50q(学校近辺は30q)の非常にシンプルなものです。この規制で速度違反をする車はほとんどいません。信号も必要最低限の場所に設置されているだけです。信号のない横断歩道では、歩行者の権利が絶対で、歩行者がいれば車は必ず止まります。
 翻って日本では、速度規制は、一般道路で30q〜60qの間できめ細かく決められており、40q規制の道を60q以上で走ることは普通です。制限速度内に走る=道路交通法を守るのは、パトカーとオービスの前だけかもしれません。信号は交差点ごとにあるイメージ。横断歩道の状態は申し上げるまでもありません。
 確かに、国土や人口密度等の違いもあり、単純比較はできないかもしれません。法律を守ることは当然なのですが、それに違反したことを取り上げて終わりではなく、その法律の趣旨と違反行為が起きた背景を理解することも重要なことです。場合によっては、法律を柔軟に変えていくことも考える必要があります。問題は、住んでいる私たちがどのような国作りを目指すのかを議論しながら、その上で法律を考えるべきだということです。盲目的に法律は守るべきと言うのでは、マクロ的な問題解決には至りません。
 そのニュージーランドですが、ワインがとっても美味しい国でした。