ボストーク -- Boss Talk --
経営者は消費税増税をどう受け止めるべきか
[2012/8/11]
消費税増税を柱とする社会保障と税の一体改革関連法は、8月10日(金)参院本会議において、賛成多数で可決成立しました。これにより、2014年4月からの消費税率は8%に、2015年10月には10%に上がることになります。
国家の財政状態を考えれば、増税は致し方ないという側面はありますが、デフレ経済からの脱却が出来ないまま、東日本大震災で被った損失からはなお回復途上であり、また欧州の債務危機を発端に、中国等の新興国経済にブレーキがかかりつつある今の経済情勢を考えれば、増税という選択には最悪の時期かもしれません。その点での経済対策を始め、低所得や価格転嫁の問題等、周辺の問題についてはほとんど手をつけられていない状態であり、今回の改正は、ひじょうに未熟な内容であると言えます。
しかし、国の制度として正当に決まった以上、経営者はこの点を念頭に置いて冷静に対応していかなければなりません。零細企業であっても、経営を計画的に行い、特に資金面の管理を行っていくことが重要になります。
消費税は、法人税や所得税と比較すれば、税のシステムとしては比較的シンプルですが、経営に及ぼす影響は大きい税金です。税理士としてもこの点を踏まえて、お客様のアドバイスをおこなっていくべきだと思います。消費税なんか、経営を考え直す良い機会だと考え、軽く乗り切っていきましょう!